「それぞれの物語」なる副題が冠されているが、
なんともありきたり。
でも、展示内容はそれとは関係なく満足の行くのも。
特に『江藤玲奈』の作品については。
先ずは〔星回り〕とされている一連のシリーズ。
星座とそれに纏わる生物を忠実に描いているように見えて
おそらくは違う。
星に見える墨滴は意図して配されたものではなく
偶然の産物だろう。
そこから絵を紡ぎ出すとの発想力に驚嘆する。
が、もっとも、大昔の人も
そうやって星座を創り出して行ったのだろうが。
似たような過程で造られる、
ストッキングを素材にした作品群も面白く観た。
とりどりのストッキングを
丸い盤面に釘を打ち付けて留めることで
生き物を表現している。
書かれている二人のプロフィールを読むと
歳も出身県も大学の専攻に至るまで同じ。
平面作品については何とはなしに共通の匂いを感じるのは
そのせいかもしれない。