RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

バースデーカード@109シネマズ川崎 2016年10月30日(日)

封切り九日目。

席数89の【シアター9】の入りは五割ほど。


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正直、侮ってました、ご免なさい。

カワイイ『橋本愛』ちゃんが観れればいいや、
程度の軽い気持ちだったわけです。

勿論、『宮﨑あおい』『木村多江』といった
それだけで看板をはれる人が脇を固めているんだから、との理由もあります。

映画を観る時は女優さんが重要な選択肢なもので。
正直、男優は、誰でもいいってゆ~か。


以前にも述べたように、プロット自体はありきたり、
亡くなった人間から定期的にメッセージが届く。

なので、その内容、その後の展開に
どう捻りを効かすかがキモなわけ。

バースデーカードに対して
娘は過剰な反応をします。

勿論、母親もそれを最初から期待しており、
娘の引っ込み思案をなんとか直そうとか、
あまつさえ、虫のいいコトに自分の積年の想いを果たす手足に使ったりもする。


そんな仕掛けに感心したり反発したりの
反応が面白い訳で、本作の見所の一つ。

それを繰り返しながら次第に成長する。
ある意味、親の目論み通りですが、
死に逝く母はそれを確かめる手段が無い。

激しい葛藤のハズなのに、それを吹っ切って
カタチにし、我が子に残して行く。

その思いに観客は、涙してしまうんですが、
何れもがからっと明るいんですね。

わざとらしいお涙ちょうだいでないところが良い。


序盤では、あまりにも子供らしくなかったり
ちょっと怯んだりする科白やシーンが多いと感じても
全てが計算づく。

何気ないシークエンスにもきちっと回答や
当て嵌まるピースが用意され
練り込まれた脚本にも感心してしまいました。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


元々が「ABC」制作の原作の無い企画モノですから、
自社のコンテンツを牽強付会的に使うのは仕方のないコト。

なので、それをあれこれ非難するのは当たらずで、
要は少女が成長するためのメルクマーク、
象徴的な出来事として、軽~く捉えれば良いんじゃないでしょうか。