封切り六日目。
席数233の【スクリーン1】の入りは八割ほど。
客層は老齢者の比率が高く、60歳以上なら
わざわざ今日来ることはないだろうにと首を傾げる。
わざわざ今日来ることはないだろうにと首を傾げる。
これもまた、米国の負の歴史。
しかし、彼等はその閉塞された場所から
抜け出すことは叶わないし精神的な自由すらない。
抜け出すことは叶わないし精神的な自由すらない。
ある程度の年齢に達した者については特に。
もはやある種の諦観。
もはやある種の諦観。
若者は学問で身を高めるか、或いは
更に自堕落になって行くかの二つの選択肢。
更に自堕落になって行くかの二つの選択肢。
地の果てのような場所で起きる幾つかの事件。
関連があるのか無関係なのかは判らない。
関連があるのか無関係なのかは判らない。
が、自ら望んでその場所に住むわけではない彼等と、
自身の選択により居合わせた白人の間での激しい対立が
狂気を孕んだ事態に転がって行く。
自身の選択により居合わせた白人の間での激しい対立が
狂気を孕んだ事態に転がって行く。
最初は殺人(かもしれない)事件の捜査として始まったのに、
気が付けば彼の国が今でも、いや今だから背負っている暗部に
否が応でも向き合わされる。
気が付けば彼の国が今でも、いや今だから背負っている暗部に
否が応でも向き合わされる。
予見した流れとはあまりにも違う強烈な結末に
背筋がうすら寒くなる。
背筋がうすら寒くなる。
それは舞台が白一色の世界だからではけしてない。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。
冒頭例によって「事実に基づいた物語」である旨が提示される。
が、原文は「inspire」なわけだから、ちょっと意味が違うだろうに、
特に本編を観終えた後ではそう思う。
特に本編を観終えた後ではそう思う。