「綴プロジェクト作品展」と書かれている。
「綴プロジェクト」とは
「文化財の高精細複製品を展示する作品展」とのこと。
で、これは素晴らしい企画と言い切ってしまう。
勿論、並んでいるのは高精細とは言え複製品。
とは言え、その精細さが尋常ではない。
また、常であればガラスケース越し、
或いは距離を置いてでしか接せない作品を
息がかかるほど間近に見ることができる。
並んでいる八点は、一点を除き
実物を観たことがある。
表装も大きさもそのままに再現され、
とりわけ『狩野山楽・山雪』による〔竹に虎図襖〕の
虎や豹の毛並みの筆致をこれだけしかと感じられる機会はそうはない。
一方で、『伊藤若冲』の{樹花鳥獣図屏風}は
升目の中の絵具の盛り上がりが
イマイチ感じられない欠点もありはするのだが。
とは言え、そうそう実物を観に行く機会がなかった利することを勘案すれば、
こうした手段でも触れることができるのは善しとすべきだろう。
会期は~11月16日(木)まで。