当日は「作家滞廊中」との張り紙があり、
その名前からてっきり女性かと思ったら、
実際は初老の男性で、知己と思われる同年代の人達と
声高に懇談をしている。
後でプロフィールを確認すると、
1939年のお生まれなのね。
当年で83歳。
その割には、見た目はかくしゃくとしている。
並んでいる多くは工場の写真。
太い配管が剝き出しになり
「ポンピドーセンター」を思わせる(行ったコト無いけど)。
或いは工場の内部では
高炉から真っ赤な鉄が流れ出し、
車の熔接時には火花が飛び散る。
何れもが、高度経済成長期の
重厚長大の代表のような景色。
しかし、これらはまだまだ現役なのよね、たぶん。
今でも日本の産業をしっかり下支えしてくれているのだろう。
タイトルの「ウロボロス」は〔ハガレン〕で有名になったけど、
自身の尻尾を加えて円環になった竜を図案化したもの。
「死後の再生」や「不老不死」の表象とされるらしいけど、
先の写真群を重ねた時に、なるほどと頷けてしまう。
会期は~1月17日(月)まで。