RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

ピンクとグレー@TOHOシネマズ新宿 2016年1月14日(木)

封切り八日目。

席数200の【SCREEN4】の入りは七割ほど。

で、その殆どが女性で且つ
制服を着た女子中高生の姿が目立つ目立つ。

主演のジャニーズ系男優目当てと思われるが、
お~いキミ達、学校はどうしたの?と
おぢさんは思わず思ってしまったし、
多分、彼女等の事前期待を相当に裏切る内容の怪作になっている、と
しみじみ思う。


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それにしても、トンデモナイ作品だ。
何をどう書いてもネタバレになってしまう。

予告編は一度だけ見たけど、
その意味では良く出来ていた。
一方で、何をしたい映画なのかは、
さっぱり伝わっちゃぁいなかったが。

チラシでさえ、観終わってから見返すと
これってまずいんじゃね、という情報が盛り込まれている。
制作サイドは、かなり気を使ったんだろうけど。


プロット自体は新しくはない。
過去にも度々使われた手だ。

しかし、一つだけ、新しい仕掛けが盛り込まれ、
それが本作を
今までの作品とは異なる重層的な造りに変容させている。


それにしても、あまりにも映像化するにピッタリの原作。

作者はそれを最初から意識したか、或いは
これを文章だけで表現したのか。

だとしたら、とんでもない筆力。


宣伝の惹句にあるように、中途の六十分過ぎまでは
頗るテンポが良い。

一方、それを過ぎると、やや中だるみしてしまうのは残念。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆★。


肝心の男優だが、やはり演技の点では未だし。
ある変化が訪れる前と後で、殆ど一本調子なのは厳しい。


他方、周囲の俳優陣は素晴らしく、
先ずは『夏帆』。

え~、こんなコトまでしちゃうんだと、
おぢさんには、やや刺激の強いどきどきの驚き。


そして、物語の鍵となる、ある男優。
出演シーンは少ないが、その印象は鮮烈。

清新なデビュー作の後はかなり迷走していたけど、
本作では、その原点のチカラ強さを再び取り戻している。

今後は一皮むけるかも。