非常事態宣言が発出され、
国や都が運営する美術館は当然に休館。
企業や個人が運営するものは対応が分かれ、
やはり休館するもの、特に変わらず営業を続けるもの。
その中で標題館は、一時取り止めていた
事前予約制を復活させての営業継続。
入場前の検温と手指の消毒は変わらずも、
多少の手間で作品を拝見できるのだから、
有り難いことには間違いなし。
『田原桂一』は物故者で、マルチタレントながら
本展で並んでいる作品は写真、
それもタイトルにあるように
TV番組「白の美術館」出演者のポートレイトが主。
指揮者、役者、笙の奏者、デザイナー、アーチストと
本邦の人物が対象なら、その多くは名前を知っているし
時として耳目にする人々。
番組の映像も流れているので、
余計に身近に感じることもこれあり。
対して『ヨーゼフ・ボイス』や『クリスチャン・ボルタンスキー』などを写した
〔ポートレート〕のシリーズともなると
同様に名前は機知も、ちょっとだけ縁遠く思えてしまう。
もっとも、どのような人物であれ、
画面に向き合えば、被写体の精神性までをも
捉えた一枚に眼が吸い寄せられてしまうのだが。
会期は~5月30日(日)まで。