RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

シークレット・スーパースター@チネチッタ川崎 2019年8月10日(土)

封切り二日目。

席数154の【CINE9】は満員の盛況。


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あの目立ちたがり踊りたがりの『アーミル・カーン』が
その両方を封印し、傍役に控える嘗てないスタイル。
でも存在感は圧倒的。

主役の『ザイラー・ワシーム』は
〔ダンガル きっと、つよくなる〕で
『カーン』演じるスポ根オヤジにしごかれる娘役で共演。

二人は本作では、落ち目の元歌手(今はプロデューサー)『シャクティ・クマール』と
才能に溢れる若き歌手『シークレット・スーパースター=インシア』との位置づけで、
〔スター誕生〕にも相似の関係性。


先の作品でも取り上げられていた
彼の国での女性の地位の低さが本作でも通底するテーマとして描かれる。

が、それを当然のこととして育った守旧派の人々にとっては
さぞかし面白くないだろう、おそらく
そこかしこでハレーションを起こしているのは想像に難くない。

それでも、一人の少女の夢の実現或いは旧弊からの脱却とのストーリーに仮託し
問題提起をし続ける気概には、ほとほと感服する。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆★。


2時間半の長尺はありながらも、{マサラムービー}にお約束の
アクション・コメディ・ダンスは極力排され
その分シリアスなドラマ部分にたっぷりの時間が割かれる珍しい形式。

まぁ、歌については、物語の主題なのだから
たっぷりと散りばめられてはいるのだけれど。


その分エンドロールで、本編では封印した
『カーン』によるダンス・歌・コミカルな動きが爆裂する。

やっぱりこれをやりたいんだなぁ、それとも
鑑賞者の側が求めているんだろうか。