封切り九日目。
席数489の【SCREEN12】の入りは六割ほど。
観客の中には幼稚園くらいに見える幼児が結構おり
かなり驚いてしまう。
かなり驚いてしまう。
前作を引き継いだ本作は、更に鮮明にそのスタンスを打ち出している。
過去からの鑑賞者はさておき、新たに掘り起こされた支持者を
より満足させようとの試みかな。
より満足させようとの試みかな。
勿論、監督本人にとどまらず、プロデューサーの意向も
盛り込まれてはいるのだろうが。
盛り込まれてはいるのだろうが。
実際に目で見るよりも美しく水分を見せる手腕。
視覚・聴覚の点では完璧な布陣も、しかし
肝心の世界観の設定や脚本がこれでは大幅なマイナス。
肝心の世界観の設定や脚本がこれでは大幅なマイナス。
要は内容がかなりうすっぺらな訳で、百二十分近い尺を使わずとも
〔雲のむこう、約束の場所〕の九十分程度で十分に足りただろう
ではそのふやかした時間はと言えば、
先に挙げた 美しい映像 を披瀝するためのエピソードにひたすら使われており
かなり冗長に感じる部分。
〔雲のむこう、約束の場所〕の九十分程度で十分に足りただろう
ではそのふやかした時間はと言えば、
先に挙げた 美しい映像 を披瀝するためのエピソードにひたすら使われており
かなり冗長に感じる部分。
さも大きなスケールで描いているように錯視してしまうけど、
実際は東京圏の極く狭い範囲内での異常気象がベースであり
また主要な舞台も、山手線のほぼほぼ内側に限定され広がりはない。
実際は東京圏の極く狭い範囲内での異常気象がベースであり
また主要な舞台も、山手線のほぼほぼ内側に限定され広がりはない。
前回流行った聖地巡礼をやり易くする方便じゃあないよね?ちょっとあざとい。
また、思わぬ登場人物を出し、纏わる小道具を幾つか配することで
再見~再々見したくなる仕掛けを作り出したのも正直鼻に突く
(そうした意図から複数回劇場に赴く人も多数出るだろう、
或いは映像媒体を買うとか)。
再見~再々見したくなる仕掛けを作り出したのも正直鼻に突く
(そうした意図から複数回劇場に赴く人も多数出るだろう、
或いは映像媒体を買うとか)。
ほぼ一本道に近いストリー展開に加えて
セルフオマージュや他人の作品からの借用も多く見られ、
オリジナリティさが薄れているのも残念。
セルフオマージュや他人の作品からの借用も多く見られ、
オリジナリティさが薄れているのも残念。
評価は、☆五点満点で☆☆☆★。
おそらく『新海誠』にとっては、次作が勝負所になろうかと。
ムリに回帰する必要はないにしろ、斬新な仕掛けを打ちだしながらの
現時点の骨法を延伸する一本を期待。
現時点の骨法を延伸する一本を期待。
たんだかんだ言っても嫌いな監督ではないので。