RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

町田くんの世界@TOHOシネマズ錦糸町 2019年6月22日(土)

6月7日の封切りも、最早終映が間近。

席数113の【SCREEN8】の入りは四割ほど。


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始まりは王道のボーイ・ミーツ・ガール。

しかしその後の波乱万丈の展開は
主人公の『町田一(細田佳央太)』のキャラ設定によるところが大。

勉強も運動も苦手でイケメンでもないけれど、
その心根の優しさ、万人に対して分け隔てなく気遣いのできる性格で
多くの人から愛される。

もっとも、そんな彼を好きになる側からすれば
自分がどう思われているかが気が気ではないはず。

特にばったりと出会ったしまった『猪原奈々(関水渚)』にとっては
なまじ予備知識が無かったものだからその相克が強く出る。

彼と彼女を中心に起こるてんやわんやは微笑ましく時としてじれったく、
そしてじんと来てしまう。


二人の脇にも良い役者を揃えている。

尤も、
前田敦子』27歳、
高畑充希』27歳、
『岩田剛典』30歳が
揃って高校生を演じるカオス状態。

でも何となくそれっぽく見えてしまうのは
監督の演出の上手さだろうか。


多少の説教臭さと唐突感はありつつ。『町田』クンが触媒になり、
感化された周囲は自身を見つめ直し、良い方向に変わって行くケミストリー。

宗教者かい!と若干斜めに見つつも、確かにこんな人間が傍に居たら
影響は波紋の様に広がって行くだろうなと思わぬでもない。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


ただ最後のシークエンスがまるっきりのファンタジーになってしまうのは
少々頂けない。

いくら『奈々』が海外留学を希望しているからって、
ましてやその場所がロンドンだからと言って
それらしいロケ場所を選ぶ必要はないし、
メリー・ポピンズ』っぽく見せることはない。

若干の恨みが残るエンディング。