封切り二日目。
席数290の【CINE4】の入りは一割ほどと
かなり寂しい。
かなり寂しい。
この手の作品には鉄板の
高齢男性の姿が少ないのにも少々驚く。
高齢男性の姿が少ないのにも少々驚く。
九十分の短尺。うち1/3が殺陣のシーンに充てられるとは
事前の煽り。
事前の煽り。
なのでおそらくはドラマの部分は薄目に処理、
最後に持てる力を一気に注ぎ込んだ造りになっていると予想したのだが、
半分は正解・半分ははぐらかされた気分。
最後に持てる力を一気に注ぎ込んだ造りになっていると予想したのだが、
半分は正解・半分ははぐらかされた気分。
さあ筋立ては綺麗に整った。いよいよだな、と
観る側は勢い込むのだが、しかし・・・・。
観る側は勢い込むのだが、しかし・・・・。
事が起きる度毎に大仰なBGMが挿入され、『黒沢』の時代劇を観ているよう。
そして問題のラスト三十分は、その時間といいシチュエーションといい
〔雄呂血〕を見据えていると思われ。
〔雄呂血〕を見据えていると思われ。
が本作での立ち回りは、剣を交えるシーンはほぼほぼ無く
『多十郎』は走りに走り続ける。
『多十郎』は走りに走り続ける。
これが正直、肩透かしを喰らったよう感じさせられる源泉。
もっとも先に挙げた目的を達するためにはこれがベストな方法。
が、一方で、たかが素浪人一人の捕縛の為に
町中を封鎖したり夜通しの検問を敷いたり大量の人員を投下したりと
相当にリアルさを欠いている。
町中を封鎖したり夜通しの検問を敷いたり大量の人員を投下したりと
相当にリアルさを欠いている。
このアンバランスさがどうにも居心地が悪いし
剣戟映画として見た時にかなりの不満をかこつ元にもなっている。
剣戟映画として見た時にかなりの不満をかこつ元にもなっている。
評価は、☆五点満点で☆☆☆★。
主人公の造形や屈折した心理が理解できるエピソードがもっとあれば
人間ドラマを楽しむ側面も出て来たかと。
人間ドラマを楽しむ側面も出て来たかと。
束の間、一時の「ATG」映画化と見えてしまった。