RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

Count the Waves-見えないものをつなぐ@東京藝術大学美術館 陳列館 2019年4月6日(土)

上野のお山の桜は満開。
なので真昼間から花見と言う名の宴会で盛り上がる集団が多数。
中には外人さんの姿もちらほらあったりして。

そして今日はたまたま「藝大」の入学式。
訪問したのは丁度終了したタイミングらしく
晴れ着の人も散見。


イメージ 1


そんな中での標題展、来場者もそこそこ
何となく気分も浮き立つよう。


計十四名の作品が展示され、
すいっと目が吸い付けられたのは『多和田有希』の作品。

かなり大判に印刷された写真が二枚
床とは平行に中からぶら下がっている。

写っているのは浪間も、殆どの個所は焼かれて穴が開き
そこから覗けば下は素通し。

自分自身の体験ではあるものの、海辺の町に生まれ
身近な存在でありつつ「海」は何となくの畏怖を感じるものだった。

その底に潜む違和感は、今でも持ち続けており、
この作品に向き合った途端にそのことを想起する。


『志賀理恵子』の作品は過去に類似のモチーフをみたような記憶。

暗闇の中に男性と、その背に顔を寄せる女性の姿が
スピード感の中に写された三枚の写真。

何れも信頼を寄せているにもかかわらず
心なしな不安が潜む女性の瞳が印象的。