RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

散り椿@TOHOシネマズ上野 2018年10月1日(月)

封切り四日目。

席数250の【SCREEN2】の入りは五割ほど。

今日一日で三本映画を観たけれど
まぁ見事に本作の客層は高齢に振れている。

お年寄りはホントに時代劇が好きなんだねぇ。


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しかし本作の実態は時代劇のカタチを借りた純愛モノ。

動的な部分よりも静的なシーンが遥かに多く、
先の人達が果たして満足感を得られたかは甚だ疑問。


扇野藩の平山道場で四天王と称され
「鬼」の二つ名が付けられた『瓜生新兵衛(岡田准一)』は
上役の不正を訴えるものの周囲の賛同は得られず
妻『篠(麻生久美子)』を伴い藩を出る。


それから十数年。

連れ添った妻が亡くなり、彼女の遺言を果たすために
『新兵衛』は一度は離れた藩に舞い戻って来る。

が、その心の内は恋々として煩悶。

亡くなった妻が実は自分以外の男を好いていたのでは、と
うじうじと悩み嫉妬する。

そんな彼が再び領内に足を踏み入れることから
物語は動き出す。


そこで起きる事件そのものは、お決まりの
家老と商人による汚職や癒着や派閥争い。

新奇性はほとんど無い。

それでも、謎が幾つか提示されることと
しっとりした夫婦の心馳せが語られることで
殺伐とした殺陣の場面とメリハリの効いた対比となっている。


例えて言えば〔椿三十郎〕にちょっと異なる味付けを施したような。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


エンドロールで主演俳優もクレジットされている、
殺陣のシーンの剣捌きが面白い。

これは実戦で役に立つんだろうかと
疑問に思ったりはするのだが。