RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

クワイエット・プレイス@TOHOシネマズ上野 2018年10月1日(月)

封切り四日目。

席数199の【SCREEN8】の入りは二割ほど。


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まさにワンシチュエーションスリラーの一つの到達点だろう。

おそらく宇宙から地球に飛来したクリーチャーは
眼は見えないものの、野生の獣そこのけの聴覚を発揮し
声や動作の音に反応、哺乳動物の存在を察知し
迅速に忍び寄り捕食する。

それにより人類は窮地に陥り、
互いに連絡を取る手段も限られ
ぽつんぽつんと細々と生存する。

どの程度の大きさなら聞き逃すのか、
鳥を襲うことはできないのか
海中ならどうなのだろうなどとの疑問は湧いて来るけれど、
兎に角、人間はなす術も無く、存続の危機に追いやられている。


此処に一組の家族がいる。

父親はメカニックに強く、
長女は耳に障害が
長男は体が弱いようだし
次男はまだ幼い。
おまけに母親はやがて妊娠してしまう。

見事な描き分け。

これはもう、声を出すな、音を立てるなと言うのがムリムリな設定で、
それをなぞるように、息つく間もなく、次から次へとサスペンスが繰り出される。


伏線の張り方は巧いものから拙いものまで
バラつきはあるけれど、まぁま許容範囲か。

あの『スピルバーグ』でさえ〔ジョーズ〕で
同じような轍を幾つか踏んでいるしな。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


そしてまた本作は、親子の絆と愛情の物語でもある。

子供を自立できるよう強く育て上げる親と
それに見事に応えて見せる子供達。

子供の為であれば我が身を投げ出すことを厭わぬ親の生き方。

古き良き昔のアメリカの一時代を象徴するような関係が
文明から切り離されてしまったことで再び甦ったような。