RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

台湾写真表現の今〈Inside / Outside〉@東京藝術大学美術館 陳列館 2018年9月24日(月)

計八名の展示作品は、それもこれもが激しいインパクト。

あまりの強烈さに一階の入り口から
二階最奥部まで仰け反りの連続。


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『陳淑貞』の作品は、俗に言う「ラブホ」の個室内を撮ったもの。
日本に限らず、台湾のそれも色々と創意が凝らされ、
感心することしきりなのに加え、写真を写すタイミングが
コトが済んでから掃除が入る迄の生々しささえ感じられる瞬間って~のが
凄まじ過ぎる。

『趙炳文』の作品では長閑な田園地帯のど真ん中に
忽然と現れる豪奢な建物の数々が繰り返し写される。
中には、これってホテルやお城ですか、って規模のものも。
日本でも地方によっては○○御殿みたいな邸宅があるけど
彼の地でも同様なんだねぇ。

鮮烈さの点からは『許曉薇』の作品が頗る付きかも。
キャプションに在る様に、一時期の『アラーキー』作品を彷彿とさせつつ、
全裸の上に縄や針金で緊縛されているのは自分自身。
それも身体の柔軟さを生かしたとんでもない体位且つ、
意味深な花と草木まで添えられている。

望まない婚姻をさせられた花嫁を扱った『候淑姿』の作品もそうだし、
各種の事情で、今まさに取り壊されようとしている家を写す『楊欽盛』の作品も
眼が吸い付けられてしまう。

普段目にしているものとはまた違った
視点やモチーフに存分に浸ることができる。