RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

娼年@TOHOシネマズ日比谷 2018年4月14日(土)

封切り九日目。

席数100の【SCREEN6】は満員の盛況。

そして予め予想していたことではあるけれど
女性の割合がやたら高い。

男女比は1:9くらいじゃないか。


イメージ 1



レイティングは「R18+」だけあって
主演の『桃李』クンの腰とお尻は
文字通りの大回転。

その部位のアップも多く、
全体の四割ほどがカラミのシーンに割かれている(あくまでも個人的な感想です)。

それを観たい女性が(あ、一部男性もいるかも。
なんとなれば、それっぽいシーンも付加されてるし)
大挙して押し寄せるだろうとの想定。

事前の情報からは女性向けの、女性視点での
「ロマンポルノ」と(勝手に)位置付けてはいたけど
それは半分当たって半分外れ。

娼年」を利用する多くの女性が語る自分についてのエピソードも
確かに個々人を表現するコトではあるけれど、
少々薄っぺらいし、ありがちな印象も受ける。


主体的にセックスを求める
或いは様々な欲望のカタチを発露する女性と
主人公は次々と関わって行く。

娼年」を始める前までは、
マスターベーションに近いような身勝手なセックスであったのが
次第に相手の気持ちに寄り添うよう変化し
併せて顔つきまでもが変わって行く。

このあたりの表現力は役者としてたいしたものと唸る。


が一方で、元々は舞台用に構成されているためか、特にその手のシーンで
ややオーバーアクトのような気もする。


『桃李』クンは先に挙げた内面的な変化の演技は勿論、
すっぽんぽんになってのそれも、AV男優なみ
八面六臂の大活躍。

〔ツナグ〕での静かな落ち着きのある、
〔エイプリルフールズ〕でのケチ臭い小悪党、
そして本作と、役のバリエーションをどんどんと増やして行くのも素晴らしいと思う。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


ここで思い出すのは2014年の〔愛の渦〕。

演劇~映画化の過程も、『三浦大輔』の作・演出~客本・監督も
全てが同様。
唯一、原作の有無だけが異なるけど。

この一本で『門脇麦』ちゃんはスターダムにのし上がったわけだが
本作では誰かがその後を継げるだろうか?