RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

伊藤くん A to E@TOHOシネマズ川崎 2018年1月14日(日)

封切り三日目。

席数142の【SCREEN1】の入りは八割ほど。


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空気を読もうとしない、いや
読む必要性も感じていない
「痛い男子」右代表の『伊藤くん(岡田将生)』と
それを取り巻く『女子A・B・C・D・E』の物語、と
予告編やチラシからは受け取れるのだが、
全編を見終わった時に、あれ、なんか違うくね?と
感じてしまう。

『伊藤くん』はあくまでも狂言回し、
本当の主人公は『女子E』=『矢崎莉桜(木村文乃)』?


そして件の『伊藤くん』
キャラ的にはとってもイヤな奴なのはその通りとしても
どうした訳か女子にはモテる。

慕って来る人間にはつれないのに
自分が興味を持った相手にはとことんご執心、
どんなに嫌われても
それをなんとも感じないタフな精神力に自由さも溢れている。

これはもう殆ど「解脱者」としての在り方。


ヒトを傷つけることには何の痛みも感ぜず、
自分の痛みには殊の外敏感。

痛みを味わわないためには
主体的に行動しないことが吉、とは
並大抵の覚悟で吐ける科白ではない。

ただ実際の行動と、長回しのシーンで彼が吐露する思いには
若干の乖離があるのが気になるところで、
これは脚本上の瑕疵かもしれない。


過去に一発当てた栄光に
今でもすがっている落魄した脚本家『莉桜』を始めとして、
彼の周囲に集う女子たちは皆が皆問題を抱え、
『伊藤くん』は瑕疵を映し出す鑑として機能する。

それを見つめることで自身の生き方さえ見直してしまう、って
もしやこれは、劇薬をオブラートに包んで飲ませる
とってもイイハナシなんじゃね、と思ったりもする。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


お話しの進行上、仕方なくはあるものの、
全体的に台詞の量が過剰。

映画にするよりも
舞台の方が栄えたのでは。