RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

スター・ウォーズ/最後のジェダイ@シネマサンシャイン平和島 2017年12月29日(金)

封切り十五日目。

席数380の【シネマ4】の入りは二割ほど。


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日本での評価とアメリカでの評価が
これほど相反する作品も珍しいかも。

彼の国では、特に批評家の多くはほぼ絶賛に近く、
「Metascore」では86の高得点を叩き出している。

たぶん このシリーズに対しての
思い入れの差が背景にある気がするんだが
自分の評価は、どちらかと言えば米国人のそれに近いかも。


まぁ予告編を見ただけでも
〔エピソードⅤ〕との類似点に気が付くし、実際
ストーリーもそれをなぞるように展開する。

更には〔Ⅳ〕や〔Ⅵ〕でも観たようなシーンが付加され、
なるほどこれは新基軸を求める向きには噴飯ものかも。


しかし、物語りの骨格を成すのは「スカイウォーカー」の血筋なのだし、
最初は『オビ=ワン』が「LAST HOPE」の存在で、
その作のタイトル「NEW HOPE」だった『ルーク』が
本作では「LAST HOPE」なる訳で、
公開順から言えば、善の成長~悪の成長~善の成長なのだから
輪廻が繰り返されることに異論はないんじゃないか。


ではあるものの、あまりにも沢山の出来事を盛り込んだために、
三時間近い尺を使いながらも、性急な描写が多いことは否めず、
特に主人公である『レイ(デイジー・リドリー)』は
おいおいそんなスピードで成長したらこの先
惑星くらい動かしちゃうんじゃないか、との
恐れさえ出て来る。

当初の『ルーカス』の言葉を縛られて
ムリに三部作に収斂させなくても良かったんじゃ?と
残念に感じる部分ではある。


一方で、小物の使い方や
カットの繋ぎはなかなか良く出来ており
監督と編集の息が合っているのだろう、
観ていてかなり感心させられる。

ニヤリとさせられるシークエンスも多いしな。

が、これはディズニーの意向なのかもしれないが
流れに関係の無い、可愛らしい動物が出て来るのは
ちょっと辟易。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆★。


これも使いまわしではあるけれど、
『ジャバ・ザ・ハット』の館に『ルーク』がやって来るのと
近似のカットが本作にもあり、
その後起こるコトへの期待とその神々しさに
背筋がぞくりとした。そして
その後の展開を鑑みるに著しく印象的なシーンだった。

その反対に、イイ歳をしたおっさんであるのに
過去のことにうじうじと悩み続ける彼は
新たなヒーロー像なのだと改めて思う。