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沖潤子展@資生堂ギャラリー 2017年7月16日(日)

”第11回 shiseido art egg”、
二番手は
『沖潤子』による{刺繍}展。


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そしてこれが、観る側にとって、
ましてや自分の様な男性にとっては
殊の外ずっしりと重い。

ギャラリー奥の小部屋には
素材と思われる古着がうず高く積まれている。

それらはおそらく、女性が着用していた衣類。

そこに作者は、ちくちくちくちくと、細かい刺繍を施して行く、
服の元々のカタチが変形してしまうほど入念に。


服そのものが、肌にぴったり張り付いていたもので
着用者の情念を遺漏無く吸い取っているのだろうし、
それを汲み上げた作者が、更に記憶を刻むように糸を縫い付ける。

なので、作品の前に立った時に、それらが声にならない声を上げている様で
思わずたじろいでしまう。

これはとてもじゃないが長居できる空間ではない。


会期は~7月23日(日)まで。

自分が滞廊中の来場者は、年齢にばらつきはあるものの
皆が皆、女性であった。

彼女等はどんな心持ちで、この作品に相対するんだろうか。