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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

創と造2017@東京美術倶楽部 2017年5月27日(土)

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例年通り4月と5月の二回開催も、
所要のため前月には行かれず、
今月分も時間のやり繰りが付かず、
終了二日前にようやっと滑り込む。


そしてまた例年であれば
4階が絵画・3階が工芸との階分けであったのが
今回は4階に工芸・3階に絵画と
逆の展示となり、
そのせいだろうか、工芸分が随分とゆったりした間隔で配されている。


で、工芸ではここでも観た
山本茜』の作品にすっと目が吸い寄せられる。
〔截金硝子菊花香合〕は蜂蜜色と翠の対比も美しく、
中に封じ込められた金色がさあぁっと広がる。

『川端近左』の〔青貝桜蒔絵大棗 内平目蒔朱金〕も
微細な文様に惚れ惚れする。


一方の絵画。

毎度のお馴染みさんに加え、あれ、この人達は
今回初めて観るかもとの名前がちらほら。

因幡の白兎」に題を取った『西野陽一』の〔いなば〕は
三日月が輝く夜に白いもふもふした兎が海を渡る。
しかし、兎が騙す相手は鰐。
本当はそうじゃないと判っての確信犯だろうと思うのは、
その方が鱶に比べ、ごつごつとした皮との対比が生きるからではないか。

似た様な伝手では
『榎俊幸』の〔Little Red Riding Hood〕は
「赤頭巾ちゃん」ね。
お婆さんへのお土産は持っていないけど、ちゃんと狼も描き込まれている。

『森本純』の〔つまみ細工の髪飾り〕も良い感じで、
主体は勿論、タイトルとは異なり、浴衣を着た女性。
その面立ちがココロ惹かれる。