RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

自転車とモード展@伊藤忠青山アートスクエア 2017年5月5日(金)

「自転車博覧会2017」「門外不出のヤガミ・コレクション」の二つの副題が冠され
タイトル共々、サイクリスト向けのイベントかと思っていた。

実際、施設の前にも駐輪用の設備が置かれていたし。

イメージ 1


しかし中に入ってみれば、これが滅法面白く、
嬉しい誤算と言うのだろう。


先ずは明治~大正期の錦絵が数点並べられ、
成る程、何れにも自転車が描かれている。

明治のかなり早い時期でも
乗りこなす人が居たんだとの驚きと共に
類似の作品を過去見た時に、汽車や人々の服装に目は行っても
今回のテーマを認識できていなかった自分の不明を恥じるばかり。

まさに置かれる場所が変れば、持つ意味合いが変る、の
最たるもの。

今後は更に視野を広げねば、との良い教訓に。


クラシックな自転車が並んでいるのは
その通りだけど、それを宣伝するためのポスターも
対になり掲示され、往時の風俗が楽しめるのは勿論、
何故にそんな形状が開発されたかが
キャプションとして添えられているので、
人間の叡智の変遷にも触れることができる。


日本の女子学生が大正時代に
矢絣のお召と海老茶色の袴で颯爽と乗り回した自転車も
実際の着物と共に展示され、
まさしく〔はいからさんが通る〕の世界観。


自転車好きならずとも、楽しめるのは請け合い。