RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

無限の住人@チネチッタ川崎 2017年5月1日(月)

封切り三日目。

席数244の【CINE6】の入りは八割ほど。

客層はやや高齢に振れ、まさか
勧善懲悪の時代モノと勘違いしてないよね、と
少々不安を覚える。


イメージ 1



〔君を忘れない〕を観た時には驚いた、
なんとまぁポニーテールの兵士が居る。

当時でも一部のパイロットには長髪が許されていた
とは言え、これはやりすぎと思った。

客寄せパンダ的な意味合いか。
短髪にしないのであれば、キャスティングを再考すべきだろう。

何れにしろ、何をやっても自身しか演じられない人間は
配役により生かされもし、また、その逆もある。


前者の典型例はたぶん『HERO』で、
これは 当て書き と思えるハマリ具合で、
大成功もむべなるかな。

一方、役者として見た時の成功例は唯一〔武士の一分〕で、
人間臭い『三村新之丞』を泥臭く演じ上々の出来であった。


翻って本作、どちらかと言えば自身を演じつつも、
原作があるにも関わらず 当て書き のようにぴったりとしている。

なので配役的には何の違和感もない。


もっともストーリー自体は
たいした奥行になってはおらず、
敵・味方が裏切り・裏切られしながら
ラストに突き進む。

延々と続く殺陣のシーンは
新奇さを伴うものではなく、
「百人斬り」をスクリーン上に再現するのが白眉であり
目方でドンな感じはするものの、実際にはかなりの迫力なのは違いない。


一方で、死なない人間の無常観や、
親しくなった人間を常に見送ることになる辛さ、
或いは、斬られることの痛みが描けていたかと言えば
そちらはかなり不満が残る。

多くを言葉に頼って伝えようとしたことに起因しており、
映像的にはイマイチ。

それと冒頭に引き比べ
その後の主人公がどうにも弱っちいのが気になるところ。

ただ確かに、斬られても死なない(でも痛い)ことが判っていると、
気が緩んでしまうのはいみじくも本人が語る通りなのかもしれない。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


女優いぢりが得意な『三池』監督は
ヤッターマン〕で『福田沙紀』に卑猥な単語を言わせ、
ゼブラーマン〕では『仲里依紗』にとんでも衣装を着せた前科があり、
今回もそれなりの期待をしていたのに、
杉咲花』『戸田恵梨香』『栗山千明』何れもたいしたことなく、
かなり ちぇっ って思ってしまった。

加えて『栗山千明』が演じた『百琳』は
そのあとど~なったんだよ!と
突っ込みを入れたいくらいだ。