本日初日。
席数121の【シアター5】の入りは九割ほど。
コンピュータ将棋のソフトウェアを開発している人の講演を
直近で聞いた。
直近で聞いた。
それでも勝ちたい相手は、やはり『羽生』なのだと。
現時点でも三冠。しかし、この物語の当時は
史上初の七冠。
史上初の七冠。
ちょっとの将棋好きであれば
その容貌と夭折は記憶に残っているだろう。
その容貌と夭折は記憶に残っているだろう。
本作はその『村山』の半生を『羽生』との
盤面上のやり取りをメインに描く。
盤面上のやり取りをメインに描く。
物語は、ほぼ時系列に沿って展開され
最初の頃は、かなりのエキセントリックな振る舞いが
鼻に付き感情移入できない。
最初の頃は、かなりのエキセントリックな振る舞いが
鼻に付き感情移入できない。
それが生来のモノなのか、環境によるのかは判然としない。
甘やかしている、とも思えるが、
弟子の才能を愛するが故だと飲み込めて来る。
弟子の才能を愛するが故だと飲み込めて来る。
が、その刺々しさが、次第に達観したかのように
穏やかになって行く。
穏やかになって行く。
出演している俳優陣が上出来。
『デ・ニーロ』を初めとした海外の役者は
この取り組みを躊躇なくこなすけれど、
日本の俳優でこれをするのは本当に立派だと思う。
この取り組みを躊躇なくこなすけれど、
日本の俳優でこれをするのは本当に立派だと思う。
『羽生』を演じた『東出昌大』も同様。
たぶん、体重を落として臨んだのではないか。
見掛けや仕草の節々が、そのままのコピーではなく
一旦、自身の身体に移植した上での表現になっているのが素晴らしい。
一旦、自身の身体に移植した上での表現になっているのが素晴らしい。
実際に勝負の場面で展開された丁々発止の指し手が
画面上で二人の役者で再現される。
画面上で二人の役者で再現される。
そう言った意味で本作は
演技の醍醐味を十全に味わえる一作となっている。
演技の醍醐味を十全に味わえる一作となっている。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。
普通のヒトの半分以下の生涯で遺した彼の記憶は
けして軽いモノではない。
けして軽いモノではない。