封切り七日目。
席数224の【CHANTER-1】の入りは七割ほど。
しかもそれは何の見返りも伴わないもので
それを律儀に履行したことにより『ペリー』は
マイフィアと「MI-6」が絡んだ抗争に巻き込まれて行く。
それを律儀に履行したことにより『ペリー』は
マイフィアと「MI-6」が絡んだ抗争に巻き込まれて行く。
『ル・カレ』の小説は、
タイトルに相当の意味を負わせているケースが多く、
甚だしい場合には、犯人そのものを指し示している場合も。
タイトルに相当の意味を負わせているケースが多く、
甚だしい場合には、犯人そのものを指し示している場合も。
なので今回も「背きし者」は誰なんだと
目を皿の様にし、各シーンを頭の中できっちり整理しながら観ていると、
何のことはない、殆どの登場人物が「背きし者」。
目を皿の様にし、各シーンを頭の中できっちり整理しながら観ていると、
何のことはない、殆どの登場人物が「背きし者」。
主人公の『ペリー』ですら、妻に対して背徳行為をした過去がある。
彼に依頼を持ち掛ける『ディマ』はマフィアを裏切ろうとし、しかし
その原因は先代の後を継いだ息子が主要幹部に対して
非情な切り捨てを行ったこと、と
ぐるっと回っている。
彼に依頼を持ち掛ける『ディマ』はマフィアを裏切ろうとし、しかし
その原因は先代の後を継いだ息子が主要幹部に対して
非情な切り捨てを行ったこと、と
ぐるっと回っている。
「MI-6」にしても、マフィアを追い詰める『ヘクター』の動機は
今は議員となっている嘗ての上司に不正の疑惑があるためであり、且つ
自身の息子を貶めた意趣返しも目論むとゆ~・・・・。
今は議員となっている嘗ての上司に不正の疑惑があるためであり、且つ
自身の息子を貶めた意趣返しも目論むとゆ~・・・・。
オマケに彼も、本作戦につていては今の上司の許可を得ていない、
などなど。
などなど。
あ”~もう、なにがなんだか。
その他にも、意識してなかったり
或いは小さな「裏切り」を数え上げればキリが無い。
その他にも、意識してなかったり
或いは小さな「裏切り」を数え上げればキリが無い。
こういった要素をぎゅっと纏めて、
しかもアクションシーンやドンパチはほぼ無しで
緊迫感を盛り上げて行く。
しかもアクションシーンやドンパチはほぼ無しで
緊迫感を盛り上げて行く。
原作は大分な造りなのにも係わらず、
要点を上手く繕いながら比較的判り易く描いている。
要点を上手く繕いながら比較的判り易く描いている。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。
ただ、百十分という短い尺の故か、
かなりの部分で行間を読む必要があるし、
オチも読めてしまうのは少々辛い。
かなりの部分で行間を読む必要があるし、
オチも読めてしまうのは少々辛い。
もっとも、義に厚い夫婦の存在なくしては
このストーリーは成立しないし、それにより、
敏腕の法廷弁護士との設定の彼女が次第に事件にのめり込んで行く
とのサイドストーリーが生かせるのだが。
このストーリーは成立しないし、それにより、
敏腕の法廷弁護士との設定の彼女が次第に事件にのめり込んで行く
とのサイドストーリーが生かせるのだが。