RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

超高速!参勤交代リターンズ@109シネマズ川崎 2016年9月19日(日)

封切り十日目。

席数130の【シアター2】は九割方の入りと盛況。


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実在の仁君のプロフィールを借用し、
しかし、オハナシの中身はフイクションで
かなりのファンタジー

その塩梅が程好くて
前作はそこそこのヒットに。

二匹目の泥鰌じゃないけれど、その後を受けた本作。
斬新な仕掛けは出尽くしてしまい、
下手な構想の陰謀と細切れの殺陣だけで展開される並の作品に堕してしまった。

極めて残念。
前回で停めておけば、『本木』監督の評価も
また違っただろうに。

まぁ、制作やコンソーシアムのサイドが
それを許さんのだろう。

でも、この構造は、観客の方を
まるっきり向いていない。


無理難題な「参勤」を無事乗り切った
内藤政醇佐々木蔵之介)』一行。

しかし、その帰り路には、
新たな試練が待ち構えている筋立て。


ところが、このプロットがもうぐちゃぐちゃで、
リアルさを要求される直近の時代劇の中に
荒唐無稽な挿話が捻じ込まれた、みたいな。

おいおい、ホントにそんなコトできるわけないだろ~、
幾ら専横が利いたとしても。

有り得ないエピソードが次々と展開され、
前作には有ったアイディアの煌めきが姿を潜め、
ただのドタバタ、それも相当に質の悪いそれになっているのだから始末が悪い。

首尾も一貫していない、こんな出来の良くない脚本で
映画を撮っちゃいけない。
まるっきり観客を愚弄している。


評価は、☆五点満点で☆☆☆★。


それでも、ある程度の評価ができるのは
キャスティングの功が大きくて、特に
敵役の『松平信祝』を演じた『陣内孝則』が
ちょっとやり過ぎ、と思えるほど憎々しげでノリノリ。

〔リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(舞台)〕の『歯医者』を凌駕する
エキセントリックさ。


そして『深田恭子』ね。
ちょっとしおらし過ぎるのと露出が無いのが残念だけど
場に居るだけで華がある。


ただ、最後に一抹の杞憂。

そこそこヒットしているようだから
続々篇の制作なんて、まさか考えていないよね。

いや、そうできるだけの、伏線は張られているから
余計に心配。