RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

MARS~ただ、君を愛してる@TOHOシネマズ六本木ヒルズ 2016年6月24日(金)

封切り八日目。

席数124の【SCREEN6】の入りは、自分を入れて僅か三人。

随分と映画館には行っているけど
この少なさは個人的なベスト3。

一番凄かったのは大学時代の池袋の二本立て。
自分独りしか居なかったし。

次が『シネマサンシャイン』での
朝イチの〔スター・ウォーズ クローンの攻撃〕。
自分と連れの二人だけ。
夏の最中に冷房が効いて効いて、も~寒かった。

そして、今回、と。


イメージ 1



で、驚くのは鑑賞環境だけに留まらず
内容も同様。

これってホントに『別フレ』連載?
『コーラス』や『YOU』じゃなくって?

最近の少女漫画はかなりな表現まで許容されるし
肯定されるんだね。


原作は未読ならテレビドラマも見ていない。
なので100分弱の短い尺では
人間関係も含め背景を十分に掴めたとは言い難い。

勿論、都度カットバックで過去シーンは挟まれるけど
流れに乗れてないもんだから、余計に戸惑ってしまう。


予告編からの印象は
女⇒男⇔女、男⇒女⇔男といったアリがちな三角関係じゃなく
男⇒男⇔女と言ったLGBTモノだったんだが
どっこい大間違い。

横恋慕する男の方は、幼い頃にいじめを受け
そのトラウマから常軌を逸した思考を持つようになってしまう。

ただ、三人の主要な登場人物は
何れもがPTSDの障害が残るほどの体験をしており、
それが必ずしも、ココロの歪みに直結するわけではないところがミソ。


タイトルの「MARS」はローマ神話での軍神=火星(赤い星)
の意だと取れるけど、ただ一人だけが「MARS」なのではない。

激しさを全面に出すモノ、逆に内に秘めるモノ。
三人が三人とも実は「MARS」なんじゃないか。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


基本設定から受ける違和感はかなりある。

第一は、これが高校生のオハナシってことで
ライフスタイルも含め、ホントにイマドキってこうなんですか?

尤も、劇中で彼等・彼女等が語る科白は
相当に深いし重い。

かなりの年季を積まないと
こうは吐けないだろう。

それほど人が人を想うことの
深淵に迫っているってことなんだけど。