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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

弦屋光溪 現代浮世絵展@Bunkamura Gallery 2016年5月22日(日)

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本日最終日
会場内はそこそこの人で賑わっている。

即売会も兼ねているので、幾つかの作品の前には
赤丸シール。
しかし、その数は多くない。

摺り部数は五十以下だけど、
価格は一桁後半~十万円台中盤。

中には実際に使用した版木を加工し
額装したものがあり、それは数十万。
でも、価値の面から言えば分があるし、
実際に売れ行きも良い感じ。


サブタイトルに「“写楽”、その先へ―」とあるように
先達得意の大首絵が展示の大半を占める。

写楽の作品は役者の内面に肉薄する凄みがあるけど
現代のそれは、隈取を落とした役者の素顔が
そのまま透けて見える印象。

手や足の表現を意図的に類似させてはいても、
面立ちの表現は随分と隔世の感がある。

勿論、現代なのだから
そうそう過激なことはできまいよ
ましてや発表の場が「歌舞伎座」であればなおのこと。

老いを扱った一点でさえ、どちらかと言えば
ユーモラスさの方が先に立つ印象。