封切り八日目。
席数138の【CINE 3】の入りは三割ほど。
ちなみに「R15+」指定なので
客層は高齢。
客層は高齢。
日本に於ける「狐憑き」は
(地域社会での)富みの偏在による貧富の差が起きた時に
それをなくそうとする社会的装置と『京極夏彦』は言っていたけど、
本作の舞台は現在の北欧の鄙びた町。
多くの住人が海からもたらされる幸に頼って暮らしている。
(地域社会での)富みの偏在による貧富の差が起きた時に
それをなくそうとする社会的装置と『京極夏彦』は言っていたけど、
本作の舞台は現在の北欧の鄙びた町。
多くの住人が海からもたらされる幸に頼って暮らしている。
その海辺の町に住む少女のカラダに
今、禍々しい異変が起きようとしている。
それにはどうやら「血」が絡んでいるよう。
今、禍々しい異変が起きようとしている。
それにはどうやら「血」が絡んでいるよう。
導入部からして謎めき、不穏な要素を孕んでいる。
母親は病気で車椅子での生活。
しかし、その原因が何なのか
主人公の『マリー(ソニア・ズー)』には判らない。
しかし、その原因が何なのか
主人公の『マリー(ソニア・ズー)』には判らない。
父親と掛り付けの主治医は、それに触れることを避けている。
また、町の人々のうち幾人かは、『マリー』の一家に
特別な視線を向ける。
また、町の人々のうち幾人かは、『マリー』の一家に
特別な視線を向ける。
それらは全て、病気の母親が関係しているようだが・・・・。
そして例によって、予告編からしてかなりのネタバレになってしまっている。
過去に遡って行く過程がサスペンスであるにもかかわらず、
重要な要素の一つが開陳されちゃってるんだもん、著しく興味を削がれる。
もっと上手く作ろうよ。
重要な要素の一つが開陳されちゃってるんだもん、著しく興味を削がれる。
もっと上手く作ろうよ。
それでも、全体を覆う静謐なトーンは素晴らしい。
北の街であるから、暗く寂しささえ感じさせるけど
それが却って少女の行く末を暗示しているようにも取れる。
北の街であるから、暗く寂しささえ感じさせるけど
それが却って少女の行く末を暗示しているようにも取れる。
一方で、抗う術の無い運命に翻弄される悲しみや
受け入れられない変化に立ち向かう楯となる愛情については
どうにも掘り下げが浅く、消化不良な印象を受ける。
受け入れられない変化に立ち向かう楯となる愛情については
どうにも掘り下げが浅く、消化不良な印象を受ける。
評価は、☆五点満点で☆☆☆★。
もっと尺を長くして、背景を説明するシーンを盛り込んでも良かったのに。