RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

ザ・ウォーク@チネチッタ川崎 2016年1月23日(土)

本館では封切り初日。

席数532の【CINE 8】の入りは三割ほど。


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高いところは大嫌い。

高層ビルでは窓際に寄っただけで
腰が引け、下半身が何と言えない頼りない感覚に満ちてしまう。

本作でも、脇役ではあるが
高所恐怖所の人物が登場する。

さすがにそこまでひどくはないけどね。


なので、本来であれば、遠近感や深度を強調する
3Dを選択することなんて有り得ないんだけど、
上映時間が合わなかったんですぅ。
それで仕方なく・・・・。

結果、2Dよりも、よりはらはらどきどきし、
手に汗握る鑑賞をする結果になってしまった。


本作で描かれているのは1974年に起きた事実。

しかし、このこと自体は、自分の中では
それ程、古びた記憶にはなっていない。

ある時期より前のコトは、
時系列的な位置づけが曖昧になるせいかもしれない。


が、兎にも角にも、この挑戦の結果は成功しているわけだし、
物語の冒頭から主人公が、コトの経緯を語り出す造り。

じゃあ、サスペンスとして成立しないのでは、との
疑念も湧くが、どっこい、そうなってはいない。

当時世界最高であった建物の間にロープを渡し、
綱渡りをやり切るまでの描写全てがスペクタクル。

何故そんなことを思い付いたのか、から
説き起こし、一連の出来事が流れる様に描かれる。

綱を張るのでさえ、簡単にはいかず、
全てをひっくるめ、予断を許さぬ経緯は、もう心臓に悪い悪い。


そして、当然ながら白眉は綱渡りのシーン。
CGやマットペインティングを多用していると
判ってはいるんだけど、ぐいぐいと画面に引き込まれてしまう。

ロバート・ゼメキス』渾身の描写。
老練な手管に、頭を垂れるしかない。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


そして、本作は、今は無き
『ワールドトレードセンター』への偏愛を臆面も無く表出させた一本でもある。

綱渡りをやり遂げた主人公の『フィリップ・プティ』にしてもそうであるし、
監督も同様の気持ちなのだろう。