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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

建築家 フランク・ゲーリー展@21_21 DESIGN SIGHT 2016年1月16日(土)

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一般の入場料は1,100円だが、招待券を頂いた。

タイトルからは「建築」がテーマと思われるので、
招待券の入手がなければ、たぶん足を運ばない類の展覧会。


しかし、一見して吃驚。事前予想は良い意味で裏切られる。
こりゃ~、面白い。

寧ろサブタイトルとなっている”I Have an Idea”こそが
本題ではないか。

要は建築家がどうやってコンセプトを立て、設計して行くのか、
その思考や試行の過程を、頭の中を覗き込むように
順に追って辿る仕掛けになっている。


最初は雲を掴む様なカタチだったモノが
次第に具体性を帯びて行く。

その中途で様々な条件を満たすための工夫が付加される。

勿論、経費や工期の問題も重要。
直近、我が国であったような事態が起こらぬよう
細心の注意が払われる。


そうして完成したのは、硬質な質感なのに
軟らかな印象を受ける〔ビルバオグッゲンハイム美術館〕であり
〔ル・ルボ脳研究所〕。

素晴しい。


彼の工房の様子も投影されている。
雑然とし、最近流行のシンプルな事務所とは正反対。

でも結果として、此処から秀逸なデザインが生み出されるのだから
結果オーライでしょ。


事務所内の彼自身の部屋も再現。

ただ惜しむらくは、そこにディスプレイされているオブジェ類が
(当然かもしれないけど)「さわらないで下さい」とされていることで、
ちょっとでも触れられれば、巨匠が感じているのと同じ感覚を
共有できたかも、なのに・・・・。


訪問前は、どうせ空いてるんでしょ、と
正直、侮っていた。

でも会場内はかなりの人の入り。

観終わってからなら、素直に納得できる。