封切り三日目。
席数244の【CINE 6】の入りは八割ほど。
当初、標題館での上映予定はなく、
急遽の封切りが決まった為か、
一般受けしそうもない題材の割りには
まずまずの盛況。
急遽の封切りが決まった為か、
一般受けしそうもない題材の割りには
まずまずの盛況。

『フジタ』については、人並み以上に作品も観ているし、
その経歴も理解していると思っている。
その経歴も理解していると思っている。
そんな自分から見ても、本作の不親切な造りには辟易するし
あってないような、ぼんやりとしたストーリーには
疑問を感じる。
あってないような、ぼんやりとしたストーリーには
疑問を感じる。
一体、監督は『フジタ』の何を描きたかったのか。
特に彼の周囲を彩る女性達との関わりについて、
それの簡略さは顕著。
過去の妻達、或いはモデルの名前が何の脈絡も無く発せられ、
誰のどのようなことについて言及しているのかも判然とせず
想起すらできない。
それの簡略さは顕著。
過去の妻達、或いはモデルの名前が何の脈絡も無く発せられ、
誰のどのようなことについて言及しているのかも判然とせず
想起すらできない。
不遇な時代については、彼の言葉で、若しくは
ほんの些細なシーンの挿入で言及されるのみ。
いっそのこと、ばっさり切ってしまった方がすっきりとする。
ほんの些細なシーンの挿入で言及されるのみ。
いっそのこと、ばっさり切ってしまった方がすっきりとする。
作品の産みの苦しみや、描くことへの葛藤すら
そこには無く、あくまでも恬淡として時間だけが過ぎて行く。
そこには無く、あくまでも恬淡として時間だけが過ぎて行く。
画面は確かに、静謐で美しい。
あまりに静か過ぎて、正直何度か 落ち そうになった。
ここ暫くでは珍しいことだけど、それ程刺激に乏しく、
何事が起きるわけでもなく、平板な描写。
あまりに静か過ぎて、正直何度か 落ち そうになった。
ここ暫くでは珍しいことだけど、それ程刺激に乏しく、
何事が起きるわけでもなく、平板な描写。
評価は、☆五点満点で☆☆。
1981年に〔泥の河〕で監督デビューして以来、
三十五年間に本作を含め六本しか作品を発表してこなかった『小栗』監督。
三十五年間に本作を含め六本しか作品を発表してこなかった『小栗』監督。