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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

図書館戦争 THE LAST MISSION@109シネマズ二子玉川 2015年10月18日(日)

当該館は初訪。
さすが出来立てだけあって中は綺麗。
新しい建物の匂いがする。
しかも駅至便だし。


標題作は封切り九日目。
席数246の【シアター9】の入りは九割ほど。
幼稚園児くらいの子連れをちらほら見かけ
ちょっと驚く。


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一体これは何の映画だったんだろうと、
観終わったのちに嘆息する。

確かに題名に「戦争」とは付いているけれど、
それにしても戦闘シーンが多い。

あくまでも感覚的なものだけど、
全体の半分を占めるのではないか。

それも、えっ、実際にこんな具合なの?
と思わせる描写多数。

例えば〔フューリー〕などは
戦車戦の実際を、きっちりと見せてくれたけど。

ではあるものの、エンドロールには
各種・各所の自衛隊が名を連ねており、
とすれば、これが実際の
建造物を制圧する際の戦闘の有り様なんだろうか?


ちょっとハナシが逸れてしまった。
肝心のその戦闘シーンも同じテンションで継続し、
緩急を感じられない。

まるで、少しでも飽きると切り替えられてしまう恐怖から、
曲の全てがサビとなった、直近のJ-POPのように
ドンパチが間断なく続く。

映画って、そ~ゆ~もんじゃないでしょ。

間に人間ドラマを挟むためにやむなく
かもしれないが、もうちょっと工夫が欲しいところ。
確かに演出が派手なので、音圧を含め
迫力はあるんだけど。


元々、続編ありきの企画だったのか、
または、前作のヒットに気を良くしてのものだろうか、
本作は、制作されるべき必然性がさほど感じられない。

なぜかと言えば、あれほど激しい戦闘を経ても、
人間関係に多少の進展は見られるものの、
世界は何も変わらないのだから。


もう一つの違和感は、世界観を語る人物達の理論が、
かなり偏った独りよがりであるコトか。

これであれば何処まで行っても平行線。
歩み寄れる蓋然性はちっとも無いだろう。

でも、今後もこの方向性で、
関連作品を作り続けられるメリットはあるかもしれない。


評価は、☆五点満点で☆☆☆★。


最近、すっかり悪ぶりが板に付いた『松坂桃李』クンが
ここでもいい感じ。

やや狂信的な理論を振りかざす役割を
すっと演じている。

何よりも〔ツナグ〕などの時とは
違った目つきが素晴らしい。