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日本の美・発見X 躍動と回帰―桃山の美術@出光美術館 2015年9月21日(月)

一般の入場料は1,000円だが
「東京駅周辺美術館共通券 2015年版」を利用。

会期は~10月12日(月)までと
まだ先があるのに、もはやチケットショップでは
500円程度の価格になっている。

偏にタイトルが悪いせいと思うけど、
で、あれば、好天の連休中であっても
たいした混雑にはなってはいまい、と期待しての
本日の訪問。


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案の定、場内は閑散 とまではいかないけど
かなり空き空きの状態で、これならゆっくりと鑑賞できる。

でもね、一通り観終えて、
これはかなりオトクな内容だと
改めて思う。

折角、安くチケットを入手できるんだから、
来るべき、でしょ。


意識して、だと思うけど
等伯』の屏風が二点、
向かい合って展示されている。

片や「虎」方や「鶴」。

〔竹虎図屏風〕には『探幽』の鑑定書きが付されている。
が、それは『周文』となっている。

もう一方の〔竹鶴図屏風〕は奥行の描写が素晴らしい。
竹が次第にぼうと微かになって行く表現は
〔松林図〕に通じるものがあるし。


焼き物でも、
〔天目〕〔青磁〕〔井戸〕〔黒楽〕を
同じショーケース内に並べることで、
転調のリズムを生み出している。

過去に並べられた作品でも、
その意図に従い、異なる役割を与えることで、
新鮮な見え方がするのは、何とも不思議。

これがキュレーションの妙味なのだろう。


ただ、「躍動」が、例えば
焼き物のカタチを意図的にひしゃげさせている
から来る表現にとどまるのなら
正直ちょっと辛い言い回しではあるけど。