封切り二週目だが、一週間後には終映が決まっている。
席数107の【CINE 1】の入りは二割程度。
この手の映画の常として、
客性には高齢の男性多し。
客性には高齢の男性多し。

例えば黒人のガンマンを登場させた
〔シルバラード〕のように、
従来の西部劇の骨法を、ちょっと破ってみせる映画は多いけど、
本作は相当の部分で大きく枠を逸らしており、
それが得難い魅力になっている。
〔シルバラード〕のように、
従来の西部劇の骨法を、ちょっと破ってみせる映画は多いけど、
本作は相当の部分で大きく枠を逸らしており、
それが得難い魅力になっている。
風来坊の様にやって来て、
義憤や恋仲から街の窮地を救う、なんてことは
ありがちだけど、
そんなコトは欠片も無い、
激しい復讐の連鎖が描かれる。
義憤や恋仲から街の窮地を救う、なんてことは
ありがちだけど、
そんなコトは欠片も無い、
激しい復讐の連鎖が描かれる。
始まってからものの十分ほどで暗~い気分になってしまう。
それはこの後の流れを象徴するような出来事。
登場人物への感情移入を許さないようように、
主だった人達は次から次へ殺されて行く。
それはこの後の流れを象徴するような出来事。
登場人物への感情移入を許さないようように、
主だった人達は次から次へ殺されて行く。
うわ~なんじゃこりゃ~、と思うほどに
ただ報復だけが
互いに際限なく繰り返される。
ただ報復だけが
互いに際限なく繰り返される。
舞台となる街に正義はなく、善人に見えても実はそうでなく、
一人一人は皆エゴイストで、主人公ですら例外ではない。
それは最後の最後に保安官が吐く科白に象徴される。
一人一人は皆エゴイストで、主人公ですら例外ではない。
それは最後の最後に保安官が吐く科白に象徴される。
が、生き残ったモノ達は、誰もがそんなことの為に
殺し合いをしたのではないのだ。
殺し合いをしたのではないのだ。
ただ、自分の復讐心に突き動かされただけの結果で、
それが今までの西部劇への(リスペクトをしながらも)
強烈なアンチテーゼになっている。
それが今までの西部劇への(リスペクトをしながらも)
強烈なアンチテーゼになっている。
イマの時代だからこそ創られた、
衣裳は1870年代でも、あまりにも現代的な一本。
衣裳は1870年代でも、あまりにも現代的な一本。
評価は、☆五点満点で☆☆☆☆★。
こんな良質の作品が、たった三週間で終映になってしまうんて
ホントに勿体ない。
ホントに勿体ない。
しかし、それもこれも、本作が持つ独特の雰囲気が
そうさせてしまうのかも。
そうさせてしまうのかも。
なまじ、その点こそが魅力であるわけだから、
世の中、上手く行かないなぁ。
世の中、上手く行かないなぁ。