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練馬区立美術館コレクション展 シリーズ時代と美術3 1970-80's@練馬区立美術館 2015年6月27日(土)

会期は~6月30日(火)まで。

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”シリーズ時代と美術”の三回目の年代は
70~80年代。

例によって、年ごとのメルクマーク的出来事が
キャプションとして添えられ、それらを経験している我々の世代は、
否が応でも往時に連れ去られてしまう。

しかし、副題に
牧野邦夫インパール》を中心に」とあるように、
本展では三作が並べられている『牧野邦夫』の作品が
どうにもこうにも強烈だ。


入って直ぐの場所に掛けられている
標題作のインパクトは凄まじい。

大まかには{戦争画}の範疇かもしれないが、
その表現は、其処から大きくはみ出している。

日本に昔からある絵巻物の表現形式では
時系列に従い~生きている人間が死体となり
やがて腐乱、最後は白骨化する~描かれる訳だが
本作ではそれが、ぎゅっと一面に押し込まれ
高密度で描かれている。

更には西洋の神話や英雄譚の様な表現もあり、
時間の縦の流れと、場所の横の流れが
象限図のように混交していて、
うわ~、むちゃくちゃなパワーを感じてしまう。

しかもこれが1980年の作ってゆ~んだから。


それ以外にも
草間彌生』の〔Flowers〕
高松次郎』の〔影〕と言った
既に馴染みのある作品も多いけど、
この一点の存在感があり過ぎで、
辺りを睥睨するようにすら感じてしまう。