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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

トーキョーワンダーウォール 公募2015 入選作品展@東京都現代美術館 2015年6月6日(土)

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本日初日
無茶苦茶混んでたらどうしようと思ったが、杞憂だった。
まだ早い時間の為だろうか。

約九十の作品が展示され、
受賞作には、その旨の案内も付されている。


毎年のこととて選考者の好みだが
抽象作品が多いのが本展の特徴。
加えて今年は具象作品でも
観念的な描写が多く、ちょっと戸惑ってしまった。
これも選考委員の顔ぶれを考慮しての表現選択だろうか。


一番笑ってしまったのが
『桜間級子』の映像作品〔バラ色の人生 La Vie En Rose〕で四分弱の小品。

名曲の流れる中、下半身は白いパンツにタイツ、
上半身は裸。そして化粧の具合は、一昔前の中国のヒトのそれを思わせる
若い女性が、名曲に乗って、躰を動かす。

確かに身体性は素晴らしいんだけど、
この「振り付け」はどう考えても「ラジオ体操」のそれのアレンジだろう。

にこやかな顔で、やられてしまうと、とってもな違和感。


平面では
『福田絵理』の〔閉じられず、されど開かず〕。
見える壁面は全て灰色。しかし正面の壁だけは
細いスリットが四本、縦に開けられ、
そこから光が流れ込んでいる。

外界とは繋がっている様でもあり、そうでも無し。
開けている様でもあり、そうでも無し。

何と無く、中途半端な状況に置かれている
イマイマの自分の表象か。


造形では
『飯島暉子』の〔キャミソール〕。
針金と布を使って、キャミソールの残滓が
錆びて朽ちたように横たわっている。

過去の惜別かもしれないし、愛の不毛かもしれない。

これを前にした時の感慨は、かなり様々だろう。


会期は~6月28日(日)まで。