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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

所蔵作品展「MOMATコレクション」「大阪万博1970 デザインプロジェクト」@東京国立近代美術館 2017年5月17日(日)

こちらも同様、本日は「無料の日」であったので
いそいそとやっては来たものの、
特別展の”片岡球子展”も本日最終日。
そこからの流れがあまりに多かったら、諦めようと思っていた。

しかし、館に近付く連れ、さほどの混雑になっていないコトは一目瞭然。
これはゆったりと拝見できるかも。

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で、混雑の度合いから言えば、
後者の方が圧倒的。

さほど広くない展示スペースに
写真やら原画から画像やらオブジェやらが
ぎゅぎゅっと詰め込まれるように並んでいる。

イマドキの人達にとっては、なんとなくキッチユな見世物にも
見えているんだろうか。

一方、自分達に近しい世代の人達の多くは子供連れ。
ムカシこんなイベントが有ってね、などと話しかけながら
懐かしいそうに立ち止まり魅入っている。

自分はといえば、ゆるりと歩を進めながら
知った名前を見つけると、じっくりと鑑賞する。

四谷シモン』『亀倉雄策』『横尾忠則』『真鍋博』などだけど、
こ~ゆ~見せ方をされると、また個展とは異なる印象があるから不思議だ。


前者の展示は”片岡球子展”を意識し
連動した並びになっている。

「女性」「顔」「富士」といったあたりが、
キーワードとして挙げられそうだ。

女性であれば、
例えば『小倉遊亀』の
女性×入浴をテーマにして二点を並べる。

富士であれば、そのものずばりの
富士を題にとったものから『川瀬巴水』の新版画に繋げる。

肖像であれば、
首狩りと称された『岸田劉生』の〔麗子像〕と共に
実際の写真も展示する。

と言った具合に、非常に手が込んでいて、
観ていて楽しくなる。


それらとは別のハナシとして
川合玉堂』の〔行く春〕が素晴らしいな。

歩を進める連れ、遠景から近景へ。
左双に描かれた桜を仔細に観れば、
実際に花びらを貼り付けたのでは、と
見紛うばかりの描写力。
うっとりしてしまう。


両方の展覧会は、何れも本日が最終日。
これらにお目に掛れるのは、次は何時になるんだろうか。