RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

所蔵作品展 近代工芸と茶の湯@東京国立近代美術館 工芸館 2015年5月17日(日)

イメージ 1


休館日に当たる5月18日(月)は「国際博物館の日」ということで、
一日前に振り替えられ、本日は一般210円の入場料が無料に。

このような設定日の例に漏れず、
本日も館内はかなりの混雑。

それはさておき、今回は
その展示方法に、他には無い特徴アリで
かなり楽しませてもらった。

なんとなれば、置かれた茶道具類の並べ方は
これから直ぐにでも茶を点てられるようで
過去観た中では、一箇所程度であれば、
そのように設えになっているケースもアリなわけだが、
ここでは複数でそのような場が設定され、
中には展示ケースから出され、
手が届くような距離に置かれたものもある。

茶碗・水差し・棗・茶杓・蓋置・屏風などが
一つところに整然と並べられ、
今にも亭主が入って来て、一服点ててくれそうな装い。

しかも、それらの茶器は、例えば時代、例えば作者、
例えば窯元での統一性はない。

比較的新しい銀器の脇に、
渋く佇む志野があるといった具合。

しかし、これらが一体となり
不思議なほど違和感を感じないし
渾然と最初からそのように創られたかの如くその場に在り、
これが見立ての妙なのだろうと、
実際に体感できる得難い機会。


考えてみれば、江戸時代でも
「義山」として、新進の道具を取り込んで来た歴史があるのだから、
改めてその融通無碍さに思い至る。


会期は~6月21日(日)まで。