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好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

日常事変@川口市立アートギャラリー・アトリア 2015年5月4日(月)

一般の入場料は300円。
会期は~5月10日(日)まで。

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今日も東京地方は真夏を思わせる晴天。
オマケに南風が強いと来ている。

標題ギャラリーが位置する公園は
家族連れが集い、子供たちは皆、水遊びでびしょびしょになっている。
なんだか微笑ましい。

そんな光景が美術館の大きな硝子窓を通して見えるんだけど、
これこそが「日常」。館内に在る作品群は実は最早
切り離された存在になってしまってるんじゃ。



『川崎義博』は音を採取。
近隣の商店街等で録音されたそれが流されているんだが、
逆に外から流れ込んで来る、現実空間の音が強烈過ぎて
翳んでしまっている。
アートよりも記録の側面が濃い印象。

『中崎透』の作品も市中に在る看板の類いを
先ずは写真で切り取り、それを自家薬篭中にものとし
新たな看板として再生している。
これが不思議なコトに、夜のネオン街に在るよりも
けばけばしく感じてしまう。

クワクボリョウタ』のインスタレーションが一番面白かったかもしれない。
暗い室内の壁面には、多数のLEDが設置され、反対側の壁を淡く照らしている。
個々の灯りは、真っ直ぐ前に向けられてはおらず、角度も方向もバラバラ。
しかも、正面が正方形に開いた箱に納まっているので、
壁にはモニターの様に四角い面が照射される。
で、その前に立つと、何が起きるか。
自分の身體が細かく分割され、壁のスクリーンにてんでに再配置される。
本来は自身のカラダである筈なのに、他人の恣意によって勝手に布置されることの
薄気味悪さと、ある意味爽快感がないまぜになる。


遠くから電車賃を掛けて来るのは、かなりの好きモノだろうけど、
近隣の住人であれば、安価な入場料で楽しめる恰好のイベントかと。
それほど来場者が少なかった(自分がいる間は)わけだけど。