RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

恋する・ヴァンパイア@TOHOシネマズ新宿 2015年5月1日(金)

封切り三週目。

席数407と当該シネコンで二番目のキャパの【SCREEN7】は
満員の盛況。なんだが、
通路やエスカレターで移動している時に
おかしなコトに気づく。
やたら女子の比率が高くないか?
それも、二十歳くらいから高齢層まで。

館内に入った途端に、その違和感は最高潮に。
最早席の多くが埋まっており、しかも女子率が九割九分。

そんなに女性に人気だったんだ『桐谷美鈴』、って
な わけはない。大急ぎで当該サイトにアクセスすると
主演男優及び監督による舞台挨拶が行われるとゆ~
告知が・・・・。

成る程、これで一連の不可解な出来事が腑に落ちた。

昨日までは早朝や夜遅い時間の開映だったのに、
11時代・14時代と昼間帯に移動しているし、
小屋もキャパ200程度のものから400の大台にに変更されているし、
なによりも29日の0時になると同時にWeb予約をした時点で、
スクリーン前の方から大半が埋まっていたし。

でも、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさ~い。
こんな訳知らずのおぢさんが来場したために、
その分、一人の女性の来場希望者が弾きだされちゃって。


当然、ジャニーズ系の男性俳優には興味の欠片も無いんだけど、
監督の『鈴木舞』、随分と若いし、しかも見目も麗しい。
これなら自分で主演もすれば良かったのに、と
思ってしまう。

舞台挨拶自体は30分ほどだったか。
驚いたのは終了と同時に、
40~50人ほどがぞろぞろと席を立ち出て行ってしまったことで、
出待ちですか、それとも動員ですか、
それとも何回も見ているから、も~いいんでしょうか。
何れにしろ、残された側はあまり良い気分ではない。

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おっといけない、映画のハナシだった。

評価は☆五点満点で☆☆★。

正直『戸塚祥太』は下手で、語れるレベルにも達してない。
科白はまだしも、身体表現が全然できておらず、
本来であれば、きっちりとメソッドを学んでからにすべきだろう。

バンパイアの造形は斬新。
フランク・ランジェラ』の演じた〔ドラキュラ〕は
昼間でも室内であれば平気で歩き回り、
不信心な人間の持つ十字架などは怖くない、といった
メルクマーク的な設定だったが、
本作のそれは昼間 太陽の下でもへいちゃらなんだから。

脚本の設定もキチンとされており、
振りまかれたエピソードは、最後には収斂するし、
バンパイアが持つ「弱み」もちゃんと利用されてはいる
(一部、おかしなところもあるけど)。

でも良かったのは其処までで、
人物の造形はペラペラだし、ストーリーの根幹は
安っぽいラノベみたいだし、
何よりも簡単にオチが想定できてしまう仕掛けは単調だし、
致命的なのはラブコメのはずが、さっぱり笑えない。

『桐谷美鈴』の可愛さをもってしても、
その部分だけは救えない。


一時期、有名な歌手やタレントに映画を撮らせることが
ブームになり、直ぐに終焉したけれど、
それに近い印象。

才能の煌めきは感じるけど、まだ彼女に撮らせてはイケなかった。
男優と一緒で、もっと勉強してからやるべきだったと
強く思う。
これだけのスタッフ・キャストを揃えるチカラもあるんだし。