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ワシントン・ナショナル・ギャラリー展@三菱一号館美術館 2015年4月5日(日)

常であれば、こういった大規模な展覧会のハシゴはしないのだが、
今回はそれなりの思惑があってのコト。

一般の入場料は1,600円。
ただ、こちらも「東京駅周辺美術館共通券 2015年版」を利用。


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こちらも混雑の状況がちと心配。

傘立てが置いてある入り口傍に行くと・・・・、
げ、人で溢れている。

傍に居た係り員さんに
「中はむちゃくちゃ混んでますか?」と確認すれば、
「今ここにいらっしゃるのは団体様なので」とのお返事。

お~、そうかそうか。ちょっと胸を撫で下ろし中に入れば・・・・、
うわ、むちゃくちゃ混んでるし。
なんて嘘つきなんだ。

とは言うものの、中に入っちゃったものは仕方ない、
上手く立ち回りながら拝見するとするか。


ブリヂストン』の後に続けたのは、本展の副題
アメリカ合衆国が誇る印象派コレクションから」にある。

先の美術館でも{印象派}の作品は勿論充実。
しかし総花的な展示なので、作家一人当たりの展示数は少ない恨みがある。

例えば『ブーダン』は〔トルーヴィル近郊の浜〕一点だけなのに対し、
こちらは似た様な絵が八点も並んでいる。

場所も同様、モチーフも近似で、複数が描かれていることがよく判る。
作家本人の趣味もあるだろうし、勿論、購入する側のニーズもあるのだろう。

こういった例は枚挙にいとまがない。
なので、全体的に鑑賞に厚みがある。


もう一つ面白い趣向。
中途の展示室では『静嘉堂文庫』の協力により、
古伊万里の逸品が九点ほど並ぶ。

その目にも鮮やかな彩色には、
はっとさせられてしまう。

勿論、なんの意味も無く並んでいるわけではなく、
印象派の画家達が日本の磁器を愛でたことは有名で、
当然それを意識してのことだろう。


また、『ロートレック』の〔カルメン・ゴーダン〕のような
小品ながら油彩も、さりげなくあったりして、ほ~っつと思わせるし。


ただ、全て観終わって改めて思う。
標題館にアリがちなコトなんだが、
確かに並んでいるのは粒揃い。

しかし展示の核となる華のある
作品には欠けるなぁ。

勿論、それが無いために、
入り口付近を除けば滞留しない
利点もあるんだが。