RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

館蔵品展「18世紀の江戸絵画」@板橋区立美術館 2015年3月29日(日)

会期は本日が最終日。

加えて訪問時には丁度 学芸員によるギャラリートークも行われており
それ目当てもあってか、館内はそこそこの入りになっている。

尤も二週前であれば、
「赤塚梅まつり」も隣接の【赤塚溜池公園】で開催されていたらしく、
さぞかし見事だったろうな、と。
桜はまだ七分咲だし。

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計四十点が展示され、その制作年の多くは
十八~九世紀。

なので、西洋画の影響を受けた作品も多く
司馬江漢』のそれなどはまだ観慣れているし良いのだが、
『太田洞玉』や『伝 佐竹曙山』の何れも〔蝦蟇仙人図〕の
なんともぬんめりとした描写は
過渡期らしい違和感に満ちている。


そんな中で、微笑ましく、
心のなかがほっと満たされるような気持ちにさせてくれたのは
『英一蝶』の「伝」を含む五作品。

『一休禅師』が酒屋の前で酔い潰れて寝ていたり、
『寿老人』が上を仰ぎ見、長い頭が後ろに落ちそうになったり、
滝行をする『不動明王』が背中の「迦楼羅焔」を外して脇に置き
水飛沫で消えないように注意をはらっていたりと、
「お静かにご覧ください」の注意書きさえなければ
声を上げてあははと笑っていたかも。

それ程、独特のユーモアーに満ち、改めて思わせる、
何時の時代でも、変わらないんだなぁ、面白みの本質は


などと、つらつらと書き連ねてはいるけれど、
個人的な日記や備忘録としては十分ながら
インフォメーションとしてなんの役にも立っていないなぁ、と
やや忸怩たる思いもある。