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明治を飾った最後の浮世絵師 芳年の月百姿@東海道かわさき宿交流館 2015年2月15日(日)

三階の展示室で開催されている無料の浮世絵展。

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会期は~3月28日(土)までだが、
2月8日(土)~28日(土) [前期]
3月8日(日)~28日(土) [後期]
で各五十枚ずつが展示替えされる。

場内は作品保護のため、かなり暗めの設定。

しかし、この作品群が出版された時の屋内の
明るさなんて、実際はこれくらいだったんじゃあないか。


作者の『月岡芳年』は明治期の、おそらくは最後の浮世絵師。

タイトル通り古今の説話から、月に関係あるモノ、
または月を題材にしたものを百選び浮世絵に仕立てている。


本体の絵だけで情景が理解できるもの、
添えられているキャプションのうち、
タイトルを読んで判るもの、
そして詳細な解説から初めて思い至るものと、
シュチュエーションはさまざま。

中にはそんなオハナシ有ったんだ、へ~初耳の内容も
これアリで、歴史的な知識が増えたことにトクした気分。

そして、これらの描写はけして初めてお目に掛るわけでなく、
遠い昔に読んだ歴史物にも借景されていた記憶もあるのだが・・・・。


画面の構成に特徴がある。

本来は主要な二人の人物がいないといけないはずなのに
うちの一人が欠けていたり、
または、
主人公が奥の方に描かれ脇役が手前に大きくあしらわれたり。


描写の技量と共に、懐かしささえも感じてしまう一連の作品群は
けだし名品。