RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

ドラフト・デイ@TOHOシネマズ 川崎 2015年2月8日(日)

封切り二週目。
席数112の【SCREEN8】の入りは八割強の盛況。

客層は男性比が高し。


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日本人にはあまり馴染みの無い
NFL」のドラフト会議を舞台にした物語。

なので本編開始前に、本ドラフトの基本的な段取りが説明される。
それは必要最低限の内容だが、これにより「NFL」を知らなくても
そこそこ楽しめる配慮がされている。
勿論、知っているヒトであれば、より楽しめる。


何となれば、エンドロールを見ていれば
「AS HIMSELF」とされた役名が多数登場する。

それは本編の中でも自分の役柄を演じていると言うコトで、
関係者や嘗ての選手が素のままで立ち現れる
(有名なところでは『ディオン・サンダース』とか)。

昔からのファンからすれば、思わぬ発見があり楽しい。


登場するのは実在のNFLのチーム。
またドラフトに掛かる大学生の出身校も実在。
現役や過去のプレイヤーに言及する件も同様で、
唯一虚構なのは、本作独自の役柄のみとなっている。


それにしても『Cleveland』、今シーズンも「AFC NORTH」の最下位胃に沈み
ドラフトの指名順も12位。
1990年以降は地区優勝にも見放され、
最下位が指定席のリーグ最弱チームの一つ。

ちなみに80年代後半はQB『バーニー・コーザー』(本作にも本人役で出演)を擁し、
何度も「Super Bowl」にあと一歩のところまで迫っている。

それでもファンはドラフトの結果に一喜一憂し、
シーズン当初は、今年こそは「Super Bowl」と期待を掛けるのだから
有り難いコト。

『Seattle』は勿論「Super Bowl」に(昨シーズンも)進出しているので
31位の指名順。

全ての設定はオハナシを面白くするためのギミック。


主人公『ウィーヴァー(ケビン・コスナー)』は
49ers』から移って来たGMだが、
父親は『Cleveland』の名ヘッドコーチと
今でも市民からの畏敬を受けている。

『ウィーヴァー』はなにかにつけ比較される、
偉大な父の影から抜けきることができない。

物語は彼がドラフトに臨む一日を描き出す。

直前まで、また始まってからも複数の難題が降り掛かってくる。

中には、個人の私生活に関するものもあるのだが、
これは取って付けたよう、何故そんなことにくよくよするのか
見ている側はさっぱり理解できない。


他チームのGMとの互いの裏をかき合う熾烈な交渉。
次々と新しいプレイヤーが現われ、度毎に状況は異なる側面を見せる。

刻々と変わる状況を勘案しながら
『ウィーヴァー』は最善と思われる手を打って行く。

そして、その結末は・・・・。


評価は☆五点満点で☆☆☆☆。


かなり予定調和的な内容ではあるけれど、
過程では手に汗握ってしまった。

勿論、観終わったから言えることであって、
中途では先が読めずにドキドキしてしまった。

とは言うもののNFLの全面協力なくしては成立しなかった作品。
悪人が一人も出て来ないのも、またそれはそれで善し。