RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

コンタクツ@東京都現代美術館 2015年1月3日(土)

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一般の入場料は500円。でも、今日は恒例の無料観覧日。

気温は低いものの、晴天に恵まれたせいか
場内はかなりの人の入り。
嘗てないほどの混雑で、年々、来場者が増えているのは
間違いない。

「開館20周年記念MOTコレクション特別企画」の副題が冠され
会期は残念ながら明日が最終日。


それにしても極めて面白い試みだ。

異なるジャンルや表現、年代のものを並立して展示、
そこからの化学反応を楽しもうと言う。

キュレーターの意図とは別に、ある意味
その解釈は相当の部分が観る側に委ねられている。


例えば
アンディ・ウォーホル×ジェイムズ・ローゼンクイスト×会田誠」のコーナーには
「死と絵画」のタイトルが付けられ、
『ウォーホル』の〔マリリン・モンロー〕が掲げられている。
ちなみに制作は1967年。彼女が亡くなったのが1962年だから、
それ以降の制作は、あくまでも現代のイコンとしての表現であり、
それに死の暗喩を重ねるのは、かなり牽強付会な気がして、
じゃあ「リズ・ティラー」や「マイケル・ジャクソン」はどうなのさと、
思わず突っ込みを入れたくなる。

逆に、『会田誠』の〔戦争画〕では、
屏風が立てられている台の基礎が
チープなビールの大瓶ケース。
しかも、キリン/サッポロ/アサヒと取り揃えているところに
つい目が行ってしまう。


河原温×塩見允枝子×宮島達男」のコーナーは
「それは永遠に続く」。

成る程、『資生堂ギャラリー』でも観た
デジタル数値が際限無くカウントダウンを繰り返す様子は、
その表示される量が半端ではなく、圧倒的な迫力。
これも表現の一助になっているんだなぁ。


日本画×中ハシ克シゲ×三瀬夏之介」のコーナーのタイトルは
「風景の中へ」。

そして「日本画」には『大観』の〔帰牧図〕が含まれ、
こんな近代の逸品も蔵しているんだなぁ標題館はと
変なところで認識を新たにする。


ことほど左様に、
鑑賞者の意識は勝手な処に遊離して行くんだよね。