RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

みょうじなまえ「バベルとユートピア」@スパイラルガーデン 2023年5月21日(日)

何とも面妖なタイトルも
実体は”SICF23 EXHIBITION部門 グランプリアーティスト展”。

”SICF23 EXHIBITION部門 受賞者展”も同時に開催されており、
計十名の作品が並ぶ。

 

これがどうにもたのしい。
バリエーションの豊富さと、
何れもが着想の斬新さで
観ていて飽きさせない。


『山本アンディ彩果』の〔記憶の在処〕は
タイトル通り「記憶」を体現したインスタレーション

年季の入った本棚には
自身と彼女の父親が嘗て読んだ(であろう)本が並ぶ。

しかし、そのうちの幾つかは砂糖に漬けられ乾かされ、
行の上には結晶が析出する。

こうして二入の経験は固定化され
美しい形で残って行く。


『君とバラ色の人生ズ』の〔食べた分だけ光る神〕は
とってもお馬鹿さん。

三台のモニターには、ひたすら食事をする女性が映し出され、
その後ろには不可解な踊りをする女性神

その神のかぶり物が、食べ物の総量によって光るのだが、
これはぜひ、フードファターと勝負して頂きたい。

神が踊り疲れるのが先か、
フードファイターが食べられなくなるのが先か(笑)。


『アトレコレ ココ』の〔生命の樹-ウーシアの子-〕は
ワインのキャップシールで造った鳥や動物が
樹形図の上に並ぶ。

素材の色を活かした造形の妙も勿論だが、
一体何本呑めばこれが作れるのか。

捻じれた意味で羨ましくある。


会期は~5月25日(木)まで。