RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

大怪獣のあとしまつ@109シネマズ川崎 2022年2月5日(土)

封切り二日目。

席数246の【シアター1】の入りは五割ほど。

 

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{スパイ}{バイオレンス}もので「死体清掃人」の仕事が描かれるように、
毎週のように登場する「怪獣」についても、倒した後の処理に特化した業務、
「怪獣退治の専門家」ならぬ「怪獣(死体)処理の専門家」が居ても不思議ではない。

今までその活動が語られることが無かったのは盲点も、
「始末」ということであれば〔シン・ゴジラ〕でも
きちっと描写はされてはいる。

そちらでは「チェルノブイリ」や「フクシマ」の施設同様、
エピタフとして永く向き合って行く決断を人類はしたのだが、
今回はそうは問屋が卸さぬ事情がある。


その事情からして、まるっきりの対局設定で、
その意味でも、
本作は〔シン・ゴジラ〕のアナザーストーリーと言えるだろう。

もっとも、対処に当たる
為政者たちの保身、権力争い、行き当たりばったりの行動描写は
先の作品と重なる部分が多く、既視感が有りまくり。

官僚的な指令系統を揶揄するエピソードも欠落し
やや消化不良の感がある。

コロナ禍の閉塞感のある社会情勢も反映させてはいるものの
さらっと流してしまっており。


エンドロール後の画像も
{怪獣映画}のパロディなのは明らかだが、
全体としても、
シリアスとギャグの往還がなんとも中途半端で
かなり不満の残る脚本の造りになっている。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


かなり早くから予見できるラストシーンについても、
〔シン・ウルトラマン〕へのブリッジを予見させる内容で
片や「東映/松竹」、方や「東宝」の制作・配給であることを勘案すると
監督・脚本の『三木聡』と『庵野秀明樋口真嗣.』の関係性を穿った見方をしてしまうのだが。