RollingStoneGathersNoMoss文化部

好奇心の向くままどたばたと東奔西走するおぢさんの日記、文化部の活動報告。飲食活動履歴の「健啖部」にも是非お立ち寄り下さい

私をくいとめて@TOHOシネマズ川崎  2020年12月19日(土)

封切り二日目。

席数147の【SCREEN2】の入りは六割ほど。

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綿矢りさ』×『大九明子』と言えば
勝手にふるえてろ(2017年)〕じゃないかと思い出す。

松岡茉優』に刮目した一本も、あまり期待をせずに鑑賞しただけに
随分と儲けモノに感じた記憶。


一方本作は、当然の様に『のん』を観るための作品と
最初から判っている。

ただ「妄想××」や「脳内××」と
比較的似通ったテイストも感じるし設定も近似かも。

共にOLでアパートの隣人には音楽を奏でる人も居るし
近所の商店街が重要な場所になるとか。


同性の友人は少なく、異性との付き合いもとんとご無沙汰な
三十路の『ミツコ(のん)』が主人公。

会社員生活はそれなりにこなしてはいるものの、
何時の頃からだろう頭の中にもう一人の人格『A=answer(声/中村倫也)』が現れ、
会話をするようになったのは。

ある時は適度なアドバイスを、ある時は高望みを押し付けたりするものの、
要は自身のもう一つの考え方が形になったもの。

現れては消えを繰り返す奇妙な同衾は、
(たぶん)何年も続いている。


この設定に纏わる演技が極めて秀逸。

一種の一人芝居なのだが、
個人の中では会話が成立していても、
傍から見れば独りでしゃべっているだけの極めてアブナイ人。

時には叫んだり、泣いたりと感情を顕にするも、
その表現が尋常ではなく神掛かっている。

まさしく、天才!


物語りは『ミツコ』が二つのイニシエーションを経て、
新たな出会いを見出し、希望を持たせて終わる。

『A』との関係性はこの先、
どうなるんだろうとの期待と不安を孕みつつ。


評価は、☆五点満点で☆☆☆☆。


「東京タワー」の外階段は自分も登ったコトあります。

ひ~こら嘆いて上がったんだけど、
ちなみに料金はエレベータを使った時と一緒なのね。

要は展望台への入場料であり、
その手段は問わぬわけだね(笑)