「今こそ江戸絵画の正統に学ぼう」とのサブタイトル付き。
会期は~8月10日(月)まで。
館の入り口には、マスク着用、等の注意書き。
階段を上がった入場口脇には消毒液。
場内は標題館には珍しいほどの入場者数。
お盆休みの初日でも、帰省や旅行ができない人が
来てるのかしら。
まぁもっとも、密になるほどではないけど。
四百年間、幕府の御用絵師として存続した{狩野派}の足跡を辿る。
大きな屏風を含め三十点強の展示。
ウイットに富んだキャプションを読みつつ歩を進めると、
最初はアバンギャルドであったのが
次第に先例重視に、手本を忠実に継承する方向に変わって行ったことがよくわかる。
今でこそ企業三十年とか言うけれど、それは変化の速い時代だからこそ。
動きの緩やかな江戸時代でなら、ましてや{狩野派}の絵を持つことが一つのステイタスなのを勘案すれば、
あまり変わらぬことも求められたのだろうと思ったりもする。
そのことを疑問に思わず粛々と工房で画業に勤しむ者、
或いは斬新な表現に挑む者、
長い歴史の中では多くのバリエーションが実際には輩出されたろう、と。